タイトル：光に消える

約50年前のf1.2のトリロンレンズが見せる独特なボケにより、荒々しい光と柔らかな光が入り乱れ、像を取り込んでいく。
光から目が離せず、いつしか目の前の像は光に消える。

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受賞者プロフィール​

澪 氏

関東在中のアマチュア写真家。オールドレンズの収集および撮影​作品を主として、独特なボケ味・色味・収差を特徴とする。

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審査員コメント

# オールドレンズ特有の柔らかく滲むボケが、単なる背景処理ではなく「時間の揺らぎ」として機能している。

# 焦点の合う椅子は静かに佇むが、その周囲の光はゆらめき、境界を曖昧にして幻想的な雰囲気を作り出している。

# 露出も構図も極限まで削ぎ落とされ、ただ一脚の椅子が物語のすべてを語る。ボケが「主題を包む言葉」となり得ることを、見事に証明した作品である。